コンクール参加に対するflow flapのスタンス


先に結論から言いますと、

フローフラップでは基本的に、生徒に対しコンクール参加を積極的に促すことはしておりません。

ただ、コンクールを全否定するわけではなく、生徒さんのモチベーションやタイミング次第では挑戦することで大きな成果を得られることも当然あると考えておりますので、レッスンを続けていく中で挑戦したい気持ちが芽生えた時には遠慮なくその意思をお伝え頂ければと思います。 

 

ただ、最初からコンクール参加ありきで教室をお探しの方は、コンクールに特化した教室を選ばれた方が、ミスマッチが起こりにくいかと思います。

 

 

ピアノレッスン業界は気づけばコンクールが大ブーム。

子供のコンクールだけでなく趣味でピアノを楽しまれている大人の方向けのコンクールまで、様々なジャンル・スタイルのものが全国各地で開催されるようになりました。

 

コンクール対策のセミナーなども開かれるようになり、これまでコンクールとは無縁だったような教室でも、どんどん参入が進んでいるようです。

 

当然、コンクール参加に興味を持たれる生徒・保護者の方も増えています。

そういった方にとっては、現在はコンクールに対応した教室を探すのが一昔前より容易になってきていると思います。

 

また指導者の世界でも、生徒をコンクールに参加させて良い結果に導き「指導者賞」を受賞することが一つのステータスとなっているような…そんな風潮を感じています。

 

 

以前、当教室に「ポップス系のコンクールに出場予定」とのことで単発レッスンを受けに来て下さった生徒さんがいました。(普段は他所の教室でクラシックメインのレッスンを受けているご様子でした)

私はポップス系のジャンルの演奏を得意としているので、きっとその点を期待してわざわざ来て下さったのであろうことがとても嬉しく、同時に責任も感じました。

 

このコンクールでどうしても結果を出したい!という、並々ならぬ生徒さんと親御さんの熱意を感じましたので、もちろんレッスンにも熱が入りました。

 

ただ、レッスンが終わった後にふと気づきました。

コンクールの審査員の先生たちがチェックするであろうポイントを教えて、それに対応するための注意点や練習方法を伝授するという、100%試験対策!みたいなレッスンになってしまったな…と。

レッスンに同伴されていたお母様も、私のアドバイスを一つも聞き漏らすまいと一生懸命ノートにメモを取られていました。

 

その生徒さんのコンクールは日程がかなり差し迫っており、コンクール用のレッスンとしてはそれで間違っていなかったかもしれません。

 

でもなんだか音楽の本質からは外れてしまっているような…。拭い切れない違和感。

 

「私がやりたいレッスンはこういうのじゃないな…」

と思いました。

 

もちろん経験豊富な講師陣の中には、いろんなことを両立させながら結果にも繋げられる先生方も多くいらっしゃるのだと思います。

 

ただ、これだけコンクールというものの普及が進み、それに対応できるニーズが高まっている中、逆の需要も必ず存在しているとフローフラップは考えています。

 

フローフラップでは、コンクールのスケジュールや課題に翻弄されることなくマイペースに学びを深めていきたい方や、気づけばピアノを弾く目的がコンクールで結果を出すことになってしまっていて心が疲れてしまった方、音楽の楽しみ方を見失いそうになってしまっている方…等の受け皿となれるような、そんな場所になれたら…と思っています。

 

 

コンクールに対してはどちらかというと否定的な立場を取らせて頂いていますが、音楽をやる上で「人前で演奏すること」はとても重要だと考えています。

「音楽は人に聴いてもらってなんぼである」と、これは声を大にしてお伝えしたい部分でもあります。

 

そのためフローフラップでは年間を通して、ある程度緊張した状況の中で演奏を披露するという機会を出来るだけ数多く設けていきたいと考えています。(発表会だけではなく、ピティナの「ピアノステップ(複数の先生方からの講評用紙も頂けます)」やグループレッスン等での弾き合い会など)

 

このような想いから、フローフラップでは発表会は原則全員参加とさせて頂いております。 

(ご了承頂いた上で当教室にご入会頂ければ幸いです)

*サイズは限定されますが、ご希望される方にはドレスの無料貸与も行っております

 

人に聴かれることを日頃から意識した取り組みをしていると、格段に演奏のクオリティーが上がっていきます。

場数を踏んでいく中では、上手く行くこともあれば失敗してしまうこともあるでしょう。

しかしどちらに転んでも次への成長へと結びつく価値ある経験となることは間違いありません。

考えてみて下さい。ステージにたった一人で立ち、何かを表現する。

もうこれだけで十分凄くないですか?

こんな経験が何度も味わえる習い事というのは、ピアノ以外では実はなかなか無いんじゃないでしょうか。

そしてこれは身を以て実感している事ですが、ステージ経験を重ねていくと、めちゃくちゃ度胸が付くんです!(笑)

ピアノでのステージ体験で身に付けた度胸は、とくに中学生以降から今に至るまでの人生の中で大いに役立ちました。

 

フローフラップでは、過度なプレッシャーが掛かり過ぎない環境の中で生徒の皆さんが着実に経験を積み上げ、技術の向上と心の成長を遂げられるよう、温かくサポートしていきます。